アンティークのお店 「クラシック ローズ」です
       スージークーパーを中心にした陶器、ディプレッショングラス、シルバー、小物
       などを趣味で集め、ご希望の方にもお譲りして、ご一緒に楽しんでいるお店です。 
       お気軽にお声をおかけください。

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クラシックローズ・展示部(新設)よりお知らせ
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クラシックローズ「展示部」(新設)概要

名称;
   クラシックローズ「展示部」
   副称 「紅茶と、アンティークと、くつろぎと」ミュージアム(私設)

新設主旨;
   ショップ内に展示コーナーを設け、紅茶の楽しみ方、アンティークの楽しみ方をわかりやすくお伝えして、日頃の生活
   に取り入れていただき、よりリラックスした時間を楽しんでいただけるヒントなどをお伝えしていきたいと思っています

主な運営;
   オープン;
       2025年7月4日(金)仮オープン
       2026年5月本オープン

   開場日時;
       毎週 金、土、日  13時~17時
       予約制

   ご来場者;
       小学生高学年以上の方

   実施内容と料金(材料代);
       見学とご説明(30分)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 500円/人
       同、紅茶付き(60分)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1、000円/人
       紅茶の基礎セミナー、紅茶付き(120分)・・・・・・・・・・3、500円/人
       アンティークの基礎セミナー、紅茶付き(120分)・・・・ 3、500円/人

   補足;
       ショップ、紅茶を楽しむ会は従来通りです


(’25.4.15)


 (お問合せ先 メール;info@classic-rose.jp.、℡;045-901-2622)

紅茶のすすめー4月
恩師の”べに富貴”
         
お庭の”べに富貴”
先月、お世話になっている恩師の茶園に行ってまいりました
奥様から最近の話題や茶園のお話などをお聞きしながら、心づくしの紅茶など
をいただきました ありがとうございました
かなり前に恩師から譲っていただいたお茶の木も、今では3番茶が獲れるほど
成長して、この4月には写真のような瑞々しい新芽をつけてくれました
いい紅茶に仕上げられましたら、是非お持ちして試飲していただきたいと
思っています がんばります

5月の紅茶を楽しむ会は5月6日から5月25日まで開催いたします
お店で午後のひと時をゆったり過ごしたいと思っております
会費はいつも通り材料費の¥3,500です
是非お越しください
ご都合のよろしい日時をお知らせください、お待ちしております


メール;info@classic-rose.jp、TEL;045-901-2622
                      
     (25.4.15) クラシックローズ・茶道部

■ アンティークのすすめーその23



ジョージアン中期
クリームウエアのティーポット
その23 銀器に続く陶磁器のティーポットー陶器編

陶器のティーポットもお茶の席には欠かせません
1700年代半ばには実用されはじめました

銀器に続く様式が多く、スタイルは銀器と類似しています
ティーテーブルに柔らかさと華やぎをもたらす主役のひとつです
イギリスでは、ロッキングハム、ダービー、ミントン、リッジウェイなどが
中心になって、創成期を担っていきました

中国、明、景徳鎮や日本、有田、柿右衛門を真似て作ったのが始まり
でした 忘れてはいけませんね

25.4.15) 
               


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イッピン紹介
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吟味したイッピンをご紹介しています


2025年4月は再びOSP(Old Sheffield Plate)作品をとりあげます

4年前にOSPについてご紹介しましたが、簡単に整理しておきます
OSPは1740年過ぎから1860年にかけて用いられた銀素材の一つで、純銀と銀メッキの間
の素材です
1740年頃の銀産業の中心地、シェフィールド(Sheffield)で開発されましたので、こういった
ネーミングになっています
構造としては、1枚の銅板を2枚の銀板でサンドイッチにし、それを薄く伸ばしたもの、ということ
ですが、それぞれ用いた板の厚みは違っていました

初期のものは、銀板の部分が厚く、全体としても厚みのある重厚なものでしたから、トレイなど
によく使われ、純銀の風合いそのままの華麗な装飾と、重みのある風格を醸し出していました

技術が進んだ中期以降は、加工技術も高まり、それぞれの板も全体の生地も薄くなりました
表面は銀ですから、純銀の柔らかさと輝きがあり、装飾性も銀同様に豊かです
そして、生地が薄くなったことから、加工もし易く、扱いも楽になって、ポットやバスケットなど曲
がったものや複雑なものも作られ、銀器の主流になりました
そして当然ながら純銀製よりも安価に製作できましたから人気も高く、1860年過ぎまで約120
年製作が続きました

では早速作品を観て参りましょう


        (画像をクリックすると拡大されます)         


拡大してご覧ください

1780年前後の作品です

横18cm、奥行6.5cm、真ん中のくびれた部分4.5cm、重さ300gの小柄なディッシュです

その形状からか、スナップトレイとかスナックトレイとも言われています

用途は、ちょっとしたスナックを入れるディッシュとか、ティースプーンなどを載せるトレイとか、
小物を入れるスタンドなどだったようです

形はユニークで映える装飾、軽量と持ちやすいハンドルが実用的、とティーテーブルには貴重
なアイテムだったように思います

左から2番目の画像をご覧ください
表面は柔らかい純銀の感触が健在ですし、エッジ部分の精緻な透かし彫りは、表面の柔らかさ
と内面の硬さを存分に生かした秀逸な装飾ではないかと思います
それにしても流れる線に沿った透かし彫りは見事です

脚部もおろそかにはしていません
きちんとした猫脚4本がちょうどいい距離感で配置されています

上部の洗練された装飾と脚部の力強い支えは、小さいながら、まさにザ・ジョージアンの風格を
醸し出しているように思います

少しおもしろい見識を加えておきたいと思います

この作品は、このOSPの完成度、デザインと彫金技術の高さから、1780年前後の銀専門職人
シルバースミス(Silversmith)の手になったもの、ということは判明しているのですが、さらに
それを確実にする見識がこの作品に認められています

右端の上の画像がそれです
純銀製の作品は当時も高価で、簡単に手に入るものではなかったことから、それに近ずく素材
としてOSPが発明され、多くはシルバースミスの手で製作されていましたから、殆ど純銀製と同
じ位クオリティの高いものが、比較的安価に人々の手に渡っていくことになりました
そうなると、時に過ちが、時に不正が発生することもなかったとは言えません
その事を未然に防ぐために、OSPの完成度が高まった1773年から1784年の12年間、業界
に特別な御触れが出、銀製品に刻まれるマーク、すなわち、ホールマークとかメーカーマーク
ですが、それらをOSPには付けず、ノーマークで出荷するように、というお達しが出されました
要は、マークのありなしで純銀製と区別することにしたのです
その結果、純銀製銀器は勿論保護されましたが、一方で、ノーマークのOSP銀器も、その12
年間の限定ものであり、しかもかなりクオリティの高い銀器であることも保証されたことになり、
結果論としてなかなかのルールだったと評価されています

右上の画像はこのディッシュの裏面です
通常銀器のマークはこのどこかに刻まれるのですが、どこにも見当たりません
勿論表面や装飾部分や、ハンドル、猫脚も調べましたが、マークは見つかりませんでした

このことで、このディッシュはその特別な12年間に作られたもの、ということが裏付けされました

右の下の画像ですが、少し見づらいかも知れません
これはハンドルの取付部の裏側ですが、何かの図柄か模様のようなものがありましたので参考
までに掲載してみたものです

単なるキズなのかも知れませんが、時々こういった部分に、作者が何か残したくて刻みこむこと
もあって、記録しておきました
場合によっては、著名な職人にだけ許された図柄メーカーマークや発注主の家紋みたいなもの
かもしれません

魅力に溢れ、まだ研究を続けたいOSPのイッピンをご鑑賞ください
,


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これまでのご紹介


(画像をクリックすると拡大されます)

2021.01ご紹介
SPSET08
ティーポットセット
EPNS
A1ランク一級品
2021.02ご紹介
SISET40
バチェラーティーポットセット
Silver
独身貴族御用達
2021.03ご紹介
SPTBD39
トレイ
OSP、
OSP初期の作品
2021.04ご紹介
SPSET09
ナイフ&フォークセット
EP、
カトラリー名工の作品
202105ご紹介
GDED671
キャンディディッシュ
エレガントガラス
アメリカガラスの傑作
202106ご紹介
GDEO225
ピッチャー
大型エレガントガラス
高技術の結晶
202107ご紹介
参考品
オールドタンブラー
エレガントガラス
新・酒文化の立役者
202108ご紹介
参考品
カッププレート
Lacy Flint Glass
アメリカンガラスの最高傑作
202109ご紹介
参考品
レモネード
Pall Mall
イギリスのエレガントガラス
202110ご紹介
参考品
ティーボウル&ソーサー
Chelsea
イギリス磁器の先駆者
2021.11ご紹介
参考品
ティーカップ&ソーサー
Rockingham
イギリス陶器の先駆者
2021.12ご紹介
参考品
マグカップ
Worcester
ジャポニズムの達人
2022.01ご紹介
参考品
ティーカップ&ソーサー
Bristol
イギリスの地場磁器
2022.02ご紹介
参考品
ティーカップ&ソーサー
Derby
高品質磁器
2022.03ご紹介
参考品
モートスプーン
London
初期のデザイン
2022.04ご紹介
参考品
キャディスプーン
Birmingham
名手の作品
2022.05ご紹介
参考品
ティーストレーナー
London
精緻、機能的作品
2022.06ご紹介
参考品
ビスケット・ボックス
Sheffield
特許付き名品
2022.07ご紹介
参考品
ティーキャディー
キングウッド
初期の木製品
2022.08ご紹介
参考品
ティートリオ
Coalport
浮彫成形技法の粋
2022.09ご紹介
参考品
ティーカップ&ソーサー
Spode
ブルーの名手
2022.10ご紹介
参考品
ティーセット
NewHall
ティーボウルの旗手
2022.11ご紹介
参考品
ティートリオ
Minton
影の立役者
2022.12ご紹介
参考品
ティーボウル
Caughley
技術のよりどころ
2023.01ご紹介
参考品
ティーポットセット
Elkington
エレクトロプレート第一人者
2023.02ご紹介
参考品
ティーポットセット
Walker&Hall
エレクトロプレートの巨人
2023.03ご紹介
参考品
ティーポットッセット
William Hutton
エレクトロプレートの芸術家
2023.04ご紹介
参考品
トレイ
James Deakin
ジョージアン様式継承者
202305ご紹介
参考品
トレイ
James Dixon
スタイリッシュな旗手
202306ご紹介
参考品
Rose Pointパターン
Cambridge
エレガントガラスの名品
202307ご紹介
GDEO149
Orchidパターン
Heisey
エレガントガラスの芸術品
2023.08ご紹介
参考品
Chintzパターン
Fostoria
ロングセラーのイッピン
202309ご紹介
GDEC142
Royal Laceパターン
Hazel Atlas
カラーエレガンスの一人者
202310ご紹介
参考品
”Afternoon Tea"
Royal Doulton
フィギュアの第一人者
202311ご紹介
参考品
ストロベリー・バスケット
Tiffany&Hammersley
食器メーカーの遊び心
202312ご紹介
ZXX1479
Cottage Tea Room
Lillput
実物再現ミニチュアハウス
2024.01ご紹介
参考品
ティースプーンセット
Cooper Brothers
ティースプーンのオリジナル
2024.02ご紹介
参考品
ティーポットセット
Barker Ellis
エドワーディアン後の旗手
2024.03ご紹介
SPSET61
ティーポットセット
James Dixon
革新的銀器
2024.04ご紹介
参考品
サービスセット
Elkington
最高品質の銀器
202405ご紹介
参考品(xx148も同催)
ティーキャディ(ボックス)
OSP
実用ボックスのはしり
2024.06ご紹介
GXXG403
ボンボンディッシュ
クランベリーガラス
正統派クランベリー
2024.07ご紹介
GDEO217
ボンボンディッシュ
Cambridge+Martha
珠玉のエレガントガラス
2024.09ご紹介
参考品
ボンボンディッシュ
Fenton社
最高峰のアートガラス
2024.10ご紹介
参考品
飾りティーポット
Cardew工房
陶磁器界のエンターテナー
2024.11ご紹介
TSPXX03
カップ&ソーサー
Spode,Blue Italian
転写、ブルー、下絵象徴
202412ご紹介
参考品
ティーポット
Susie,PatriciaRose,pink
近代女流デザイナー旗手
2025.01ご紹介
参考品
トリオ,Hammersley
,Victorian Violet
高質、清潔の代名詞
2025.02ご紹介
参考品
トリオ、Folley China
Rd115510
色彩の魔術師
2025.03ご紹介
参考品
ティースプーン
Old English Spoon
スプーンの原形


'25.04.15)

 (お問合せ先 メール;info@classic-rose.jp.、℡;045-901-2622)
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